剱尾根主稜

投稿日: 2019年8月25日 20:54

スタイル: クライミング,無雪期

提出者: morikazu

出発日: 2019年8月11日

帰着日: 2019年8月12日

同行者: K、O

パートナーと都合がつかないとのことで、春に続き、Oさんも一緒に行くことにする。Oさんのリクエストで剱尾根に決まる。数年前から相棒も口にはしていたが、難しいルートだというのはわかっていたので、実行できずにいた。3人なので心強い。
でも、全ては台風の行方次第。熊ノ岩にBCを張って、剱を堪能することにする。

 

【8.11】晴れ
室堂9:00-剱沢12:00-長次郎谷13:00-熊の岩16:00

 

お盆休み2日目ということで駐車場も激混み。遠い駐車場に誘導される。ケーブルカーも混むので、先に到着していたOさんが切符を買ってくださっていて助かった。
室堂に着くと、立山が全開で珍しいなと感じた。暑い一日になりそうだ。今日は3人なのでわずかながら荷物が軽く、気持ち的に少しらくだった。

剱沢も残雪が多いと思ったし、長次郎谷の雪渓のシュルントもひどくなく歩きやすかった。わかっているが、熊ノ岩、見えているのになんで遠いんだろう。Oさんはガシガシ登っていって見えなくなってしまった。
熊ノ岩にはすでにたくさんのテントがあった。三ノ窓にBC張るパーティは、さらに上がっていっていた。
天気がよいので、外で夕食を摂る。ガチャの準備をし、明日に備えて19時前に就寝。

 

【8.12】晴れ、曇り、小雨、ガス
熊ノ岩2:35-三ノ窓4:15-池ノ谷左俣-R10 5:50-コルE6:40-コルD7:20-コルC8:40-門10:20-コルB11:50-剱尾根の頭15:20-熊ノ岩17:30

 

余裕をもって行動するために早出する。池ノ谷乗越までは雪渓を登り、池ノ谷ガリーからはガラガラのガレ場を下る。三ノ窓BCの人たちは、このガリーをフル装備で下りるのだから、たいしたものだ。
三ノ窓からは未知の世界。少し傾斜が緩み下りやすくなったが、アプローチだけでも大変。
R10、ここからがやっと剱尾根の始まり。濡れているルンゼは滑って、コルEまで思ったより時間がかかった。

剱尾根は、池ノ谷の中央に落ちる急峻な岩稜で、剱岳西面の代表的、かつ唯一ポピュラーといえるルートである。尾根は主稜線上にある長次郎の頭から派生しており、その少し下のピーク、剱尾根の頭が一応の頂上となっている。下から2/3ほどのとろこにあるコルBを挟んで下部、上部に分かれている。クライミング対象としておもしろいのは下半で、特にドーム直下の「門」と呼ばれる岩壁は、その驚くべきロケーションと手強い内容でこのルートの魅力を一気に高めている。 -「日本の岩場」より抜粋-

 

今回は、Oさんが全リード、相棒がビレーで、私にとってはお姫さま山行でした。

■コルE-コルD-コルC■  ハイマツ帯300m、露岩(Ⅲ+)
コルEからコルCまでは、ハイマツの密集したキレ落ちた尾根だが、うっすらと踏み跡があるので黒部横断の藪こぎに比べればかわいいものだった。ハイマツを掴み、腕力で体を上げていく。途中、門が見えて気が引きしまる。
露岩はロープを出して登ったが、Ⅲ+にしては難しく感じた。

■コルC-門■  40mⅣ(A1) Ⅴ+
コルCからが実質のクライミングとなる。ここが核心で一番難しかった。
垂壁にはたくさんの残置があり、見た感じA0は必至な感じ。。。資料にA1とあるので、一応、鐙も持ってきていたが、Oさんは「大丈夫。A0で行ける。」と、言う。
まず、垂壁に取り付き、右へトラバースして、カンテを回り込み、フェースを左上する。Oさん、「難しい。。。」と言いながら、トラバース。ビレー解除まで時間がかかる。
私は見立て通り、トラバースで四苦八苦。A0しながらやっとこさ抜けた。今までの山行で一番の難しさだったような気がする。さすが剱尾根だな。相棒はするする来たみたいだが、やっぱりA0したと言っていた。
Oさん、A0した直後にガバを発見して、フリーで抜けられなかったことに悔しがっていた。それに対して、自分はA0しまくりでも抜けれたことに安堵。この意識の高さの違いがレベルの違いなんだなと思い知る。
その後は、ブッシュ帯(80m)を登る。門が迫ってきて、圧倒される。
後続の単独クライマーがソロシステムで登り返して、門手前で追い越していった。そのスピードに、すごい人もいるもんだなあと、ただただ感心。

■門-ドーム手前■  バンド、クラック40mⅣ+  スラブ、ルンゼ30mⅢ
門は両脇に迫力有る岩塔を屹立させた名前通りの形状で、その中間の垂壁に切れ込んだ左上クラックがルートになっている。クラックを登り、続くスラブからルンゼを抜ければドームの頂上。そのすぐ先のコルBで下半が終了となる。
「門」という名前から、こちらのほうが難しいのかと思っていたが、登ってみるとクラックは案外登りやすくて、難しい1手をクリアできれば大丈夫だった。コルCのⅤ+と門のⅣ+の違いがはっきりとわかった。

■ドーム-コルB■ 100mⅠ~Ⅱ
ドームは、草付きを歩いていて、知らない間に通過してしまったらしいが、まだ下半分しか終わってないことに、どっと疲れがでてきた。ガスが湧いてきて、小窓尾根、チンネ、早月尾根など景色が見えなくなってしまい残念。
■コルB -コルA-長次郎の頭 ■ リッジ40mⅢ チムニー40Ⅲ+ 岩稜300mⅡ~Ⅳ
下半より上半のほうが簡単なので、少し気がらくになる。脆い岩に注意しながら登り、特に難しいところはなかった。思ったより長くて、時間がかかった。
剱尾根の頭も知らない間に通過してしまったらしく、長次郎の頭を目指してひたすら歩いた。

 

長次郎の頭から見下ろした剱尾根は草がもさもさで、弱点をついてうまく登れるルートなのだなというのを実感した。
北方稜線へ合流し、池ノ谷乗越から長次郎谷右俣を下った。暗くなる前にBCへ戻れてよかった。あとから気がついたが、長次郎谷左俣を下りてくれば近道だったようだ。

Oさんが担ぎ上げてくれて雪渓で冷やしてくれていたビールで乾杯。目標が達成できてよかった。

振り返ってみてみると、剱尾根は、まず、アプローチ核心。アプローチだけでも時間がかかる。クライミングは総合すると難しくないが門よりもコルCの垂壁が核心。そしてロングルートなだけに体力勝負だと思った。

 

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池ノ谷左俣

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見えてきた門

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コルC垂壁

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クラック

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スラブ

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剱尾根の頭を目指して

 

 

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