三峰川岳沢ー仙丈ケ岳

投稿日: 2021年2月3日 5:54

スタイル: クライミング,沢登り,積雪期

提出者: morikazu

出発日: 2021年1月9日

帰着日: 2021年1月11日

同行者: O、K

今年で3回目の挑戦。年々、体力的にきつくなるし弱気になってきているが、今年こそは仙丈ケ岳に抜けたい。絶対決めたい。
移動前日は、日本海側が大寒波となり、秋田新幹線や山形新幹線は計画運休となった。東北新幹線も夜から運休となった。明朝、動かなかったらどうしよう。3連休、南アルプスはそこそこ天気がいいのに。行ってしまえばなんとかなるのに。そこまで辿り着けなければすべてがパーになる。なんとしても行かなければ。。。
朝起きて調べてみると、奥羽本線は復旧のめどがたたず、東北新幹線は昼前から復旧する見込みとのこと。2時間の雪かきをこなし、高速で新青森まで行くことにした。高速道路は除雪もされていて、無事に新幹線に乗ることができた。これで一安心。きっとすべてがうまくいく。そう思った。だいたい敗退する時は、スタートから躓いてうまくいかない。気にしすぎかもしれないが。だから、今回はトラブルを無事に回避できたので、なんかいい予感がした。

 

三峰川支流岳沢は出合から仙丈ケ岳の南の大仙丈ケ岳まで高度差1100mを一気に突き上げる豪快な沢。国内では屈指のスケールのビッグルートの一つ。アルパインをやる人なら憧れのルートだと思う。

 

【1月9日】 曇り、雪
杉島ゲートEL925 6:52 - 南沢二俣9:36 - 営林小屋跡EL1577 10:34 - 岳沢越12:35 - 岳沢出合13:13~35 - F1 14:56~先行パーティ待ち30分 - F3 16:11~先行パーティ待ち1時間 - F4下ビバーク18:50

 

他の2人も大雪の影響があるかと思ったら渋滞にはまらず、なんとか予定通り合流することができた。柏木Pに車をデポし、杉島ゲートに向かう。
3度目ともなると、皆わき目もふらず黙々と林道を歩く。南沢は土砂で渓相が変わってしまっているところもあった。
昨年まで巻いていた滝はフリーで登り、岳沢越もスムーズに行けた。Oさんの予定だと、今日はF5のテン場を目標としているようだ。岳沢のために装備も新調して軽量化したし、12月は黒戸尾根をつらいと思わないくらい黄蓮谷に通ってボッカ訓練もした。
F1(15m)に着くと、先行パーティが登っていた。そのうち、後ろから1パーティやってきた。
いよいよ核心のF3(50m)。先行パーティの登っているラインが少し傾斜が緩いので、自分たちもそこを登ることに。後からきたパーティは左の傾斜がきついところを登ることにしたようだ。リードのOさんが登り始める頃にはもう薄暗くなり、ヘッデンクライミングとなる。Oさんのザックを荷揚げし、自分も登る。陽が落ちて一気に気温が低くなった。バーチカル、そして全装なので、手が冷たくなって痛くなった。必死に登って、終了点に着いたらあまりの痛さに涙流してた。
F4に着くと、先行パーティが早々にテントを張っていた。F4(30m)もバーチカルで核心なので、安全を期して明朝登ることにして、自分たちもテントを張ることにした。後行パーティはテントを張るスペースがなくなってしまったので、F4を登ることにしたみたいだ。21時近くまで頑張って登っていた。

 

【1月10日】 雪、曇り
F4 7:15 - F8終了13:50 - F9 14:03 - 奥の二俣15:45 - 尾根へ上がる 16:03 - 大仙丈ケ岳 17:45 - 仙丈ケ岳 18:40 - 地蔵尾根- ビバークEL2680 19:40

 

F4は1回目の挑戦の時に相棒が落ちてけがをした滝だ。あの時よりも大きく見えた。今日は自分たちが先行する。朝一の氷は硬くてアックス打っても跳ね返された。しかもバーチカルなので、Kさん多めに支点をとって確実にリードしていた。自分は2年前よりなんか難しく感じた。
F5からはどんどんフリーで登って行って、あっという間にF8(110m)そうめん流しの滝に着いた。1ピッチ目は傾斜が緩く見えるが、見た目よりは立っている。
2ピッチ目はバーチカルなところもあるが、それよりも水氷になってしまっていて、水のシャワーを頭から浴びながらの登りで大変だった。リードのKさん、ビレー解除してからロープが動かずどうしたのかと思ったら、ロープが凍って引き上げられないらしい。荷揚げのザックも止まったまま。全く動かないので、セカンドのOさんがプルージックで登っていった。ロープも凍っているのでぜんぜんフリクションが効かず、ほとんどフリーで登っているようなものだった。ロープの氷を歯でがりがりとそぎ落とし、ランナーも氷の塊になっていたので引っ張って氷を落としながら登っていた。フリー状態でそんなことをしていたので、泣く思いだったとこぼしていた。

 

あの時(2年前)は、F8から懸垂下降したので、その先の景色が新鮮だった。登るのを諦めたF9(25m)も、見た目よりも簡単でフリーで行けた。その先のF10は上のほうはロープを出した。
奥の二俣から尾根に上がった。這い松が雪に埋もれきれずにいるので、つかんで登るのにちょうどよかった。先行パーティの無駄のないトレースのおかげで、暗くなるのと同時に登山道にでることができた。大仙丈ケ岳の頂上を踏み、さらに登山道を進み、やっと仙丈ケ岳に着いた。着いた。着いたー!やったー!!!!みんなで喜びを分かち合うも、風が強いので、すぐに地蔵尾根を森林限界まで下りることにする。疲れているからとても長く感じた。

 

【1月11日】 晴れ
ビバーク地7:50 - 市野瀬柏木P12:40

 

地蔵尾根はとても長かった。緩い傾斜でトラバースみたいな登山道(一部林道に出る)だった。
市野瀬柏木Pに着いた時、やっとほんとに岳沢から仙丈ケ岳に登れたんだな。行ってこれたんだなと、改めて喜びがじわじわとこみあげてきた。3年もかかったけど、頑張った甲斐があった。諦めなくてよかった。岳沢という目標があったから頑張れた。仲間がいたから頑張れた。自分を成長させてくれたビッグルートに心から感謝した。
帰りの新幹線。岳沢を終えて、抜け殻状態。しばらく厳しい山はいいかなと思った。

 

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F3 先行パーティ

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先行パーティの荷揚げ

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F3  ヘッデン登攀

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F8  2ピッチ目

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F8 2ピッチ目

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F9

D8

山頂

 

 

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